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本の感想やいいなと思った話を載せていきます

「体にいい食べ物はなぜコロコロと変わるのか」畑中三応子著 【読書】

今日は 「体にいい食べ物はなぜコロコロと変わるのか」畑中三応子著 の読書記録を書いていきたいと思います。

 

題名だけで引き込まれました。言われてみれば体にいいとされる食品やサプリは次々と出て消えていきます。

 

内容に入っていきたいと思います。

 

結論から言いますと、「結局体にいい食べ物は何か?」という問題に対するアンサーは書かれていません。

 

この本の序文には次のように書かれています。

 

「科学的・医学的にどれが正しく、どれが間違っているかと言うことを審判するのがこの本の目的ではなく、自分にはその能力もない」

 

 

つまり、この本は体にいい食べ物を決定するのが目的ではなく、体にいいとされもてはやされてきた食べ物の歴史を振り返ることにあります。

 

もっとも、科学的に既に効果がないと立証されたものについては、その点明記されています。 

 

気になったトピック

 

肉は食べるべきか?~ペリーを見た江戸末期の人々の焦り~

 幕末の日本人の男性の平均身長は155cm、女性は144cmだったそうです。坂本竜馬は172cmあったということですが、当時としてはかなり高身長だったようですね。それに対し、ペリーの身長は190cm程あったそうです。

 それに焦りを感じたのか政府は欧米人と近い食べ物を食べる事を推奨します。

 明治5年には明治天皇が牛乳と牛肉を食べたことが報じられているそうです。牛肉を食べることは江戸時代には禁止されていたことです。

 一方で、明治29年には肉食は体に悪いという論を唱える人がいたようです。

 肉食が体に良いか?悪いか?という論争は今でも続いていますが、その論争はこの時すでに始まっていたと言うことです。

 

 

酸性食品とアルカリ性食品

 酸性食品とアルカリ性食品という分類をしてアルカリ性食品は体にいいと言ったような説があったそうです。

 しかし、食べた食品によって血液のpHが変化することは無く、全く根拠のない説だったようです。

 この辺はすっかり過去の議論ですね(^_^;)

  

白米と脚気~鴎外先生の失敗~

 白米だけを食べ続けるとビタミンB1不足になるらしく、脚気になるそうです。

 脚気の被害は今では想像出来ないほど大きかったようです。中でも軍隊のなかで蔓延していたようで、日清戦争では2500人程度、日露戦争では30000人の死者が出ていたそうです。

 そして、海軍よりも陸軍で被害が少なかったそうです。その理由は海軍はパン食だったからのようです。海軍は陸軍の食を見習うように言っていたのですが、それを否定したのが後に小説家として大成する森鴎外先生だったそうです。

 脚気の原因がビタミンB1不足だったということ分かるのは、昭和9年のことだったそうです。

 

食品添加物を巡る論争

 1950年代からは食品添加物の有害論が始まります。

 味の素の有害論もありました。しかし、その実験は120倍もの濃さで白鼠に注射するというものでした。

 当時、味の素は一部、石油から作っていたようで「化学調味料」と呼ばれていました。

 1973年に石油をサトウキビに代用して「うま味調味料」呼ぶように変わりました。また当初の実験は極端なものだったという結論も出たようです。

 

ダイエット論争~宿便なんて存在しない~

 ダイエットにまつわる論争は1960年代から始まっているようです。

 単品ダイエット、カロリー制限、糖質制限ダイエット様々なものがありますね。なかでも鈴木園子さんの「痩せたい人は食べなさい」は400万部も売れたそうで大ヒットしました。

 最近でのネットCMとかで「宿便を出す」といったダイエット薬品を目にします。しかし、「宿便」といったものは存在しないそうです。大腸の中はツルツルしているそうで、食物がへばりつくようなことはないようです。何といっても、長年、医師をやってる方によると、大腸内視鏡写真に宿便なるものが映りこんでいるのを見たことがないそうです。

 また、日本人の摂取カロリーは下がっているそうで今は敗戦当時の1903キロカロリー程度になっているそうです。

 

 

おわりに

日本人は健康への意識が強いためか「体にいい食べ物」に振り回される傾向が強いと言えると思います。

一方で、体にいいとされる根拠は如何に薄弱であるかをこの本を読んで痛感しました。

 

最近はトクホの商品は増えましたね。トクホのコーラ、トクホのお茶などなど。どれほど効果があるか分かりませんが若干割高です(^_^;)

 

最後まで、お読み頂きありがとうございました。

 

今日はこの辺で(^_^)/